2010年3月30日火曜日

スキャナのカラーキャリブレーション

印刷物をスキャナで読み取って、モニタで見るときに実際の印刷物とモニタの表示が違う時があります。というか、ほとんどの場合は同じには見えないと思います。
印刷物をスキャンして表示する場合のカラーマッチングについて、考えてみます。
まずは、機器を正しく調整する必要がありますが、カラーキャリブレーションについては、以下の手順が考えられます。
◇ターゲットシート

1.モニタを調整する
 1)モニタのキャリブレーションツールで、モニタをキャリブレーションします。
2.RGB値で調整する
カラーマネージメント液晶モニター ColorEdge
 1)ターゲットシートをスキャンして、画面に表示します。
 2)カラーピッカーで、白が255/255/255で、黒が0/0/0になるようにスキャナのカラーバランスを調整します。
 3)グレースケール(黒→灰→白)以外の色がモニタの表示と一致するまでスキャナのカラーバランスを調整します。


ターゲットシートのRGB値が判明していれば、スキャナの調整はカラーピッカーでRGB値が一致するように調整すれば良いのですが、それで許容できる場合は少ない為、どうしても実物とモニタの比較が必要になります。そこで問題になるのは、環境光です。スキャナでスキャンする光は自然光に近いホワイトバランスで読み取られますが、実際にモニタの前で印刷物を見る場合は蛍光灯や白熱球などの光で見るので、例えスキャナとモニタが正しくキャリブレーションされていても、印刷物とモニタの色は違って見えます。
従って、見る場所の環境光が特定できる場合には、そこの光でモニタと一致するようにモニタのカラー(ホワイト)バランスを調整してあげる必要があるということです。スキャナ側で調整する方法もありますが、その場合は、スキャンした画像データを他の光源のところに持っていくと、補正の補正になるためどんどん汚くなってしまいますので、正しい色で取得した画像データをモニタのある環境光下で印刷物と同じに見えるようにモニタを調整するのが、正しい方法になります。
但し、正論が通らないのが世の常で、色々なモニタでそれなりに表示したいということになると、スキャナのカラー調整をそれなりにするのが、一番正しいことになってしまいます。

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