スマートフォン全盛のこの頃ですが、開発する側から見るとそれぞれに開発言語から環境まで違うので、同じアプリを色々な機種に移植するのは大変なパワーを必要とします。Javaが登場したときのスローガンは「Write Once, run anywhere」でしたが、Javaが全ての端末のインフラとして動いている状況にはなっていません。同様の試みをAdobeがAIRで行っています。MicrosoftもdotNetをLinuxで動かすmonoを介して行っていますが、Windows以外は力が入っていません。
そこで、最近話題になっているのがTitaniumです。TitaniumはAppceleratorが開発したモバイル、デスクトップ、Webなど幅広いプラットフォームのアプリ構築が行える開発環境で、Aptanaを買収することでフル機能のIDEに進化しています。そして、JavaScriptで作るのにネイティブアプリになるのでAndroid Marketにも登録できます。
前から気になっていたTitanium Studio(IDE)をインストールしてみましたが、これがとんでもない「やんちゃ娘」で一筋縄ではいきませんでした。サンプルアプリの実行まで出来たので、ここまでの手順を纏めておきます。
インストールした環境およびツールは以下の通りです。
◇パソコン
・OS: Windows Vista Home Premium SP2
・CPU: Celeron 2.2GHz
・RAM: 2GB
◇Java: jdk-6u24-windows-i586.exe
◇Android-sdk: installer_r12-windows.exe
◇Titanium Studio: build: 1.0.4.201108101535
インストール方法については既に多くの方が書かれていますので、自分が嵌ったところを中心に覚書として書いておきます。
1.ユーザー(ログイン)名に日本語を使用している場合は、半角英文字のユーザーを新たに作って使用します。
2.jdkを標準の「C:\Program Files\Java」にインストールします。
3.Android SDKのインストール
1)Android-sdkのインストーラを起動して、「C:\Android」にインストールします。
※ このバージョンの組合せでは、パスに空白が含まれているとビルド時にエラーが発生します。
※ JDKが入っているのに無いと言われたときは、前のページに戻ってもう一度進むと認識されます。
2)SDK Managerを起動して、「Accept All」を選択してPackageをインストールします。
※ 長時間かかります。我が家のADSL環境では5時間位かかりました。
3)念の為、C:\Android\android-sdk\platform-toolsにある adb.exeとAdbWinApi.dllを C:\Android\android-sdk\toolsにコピーしておきます。
4.システム環境変数に、JavaとAndroid-sdkのパスを設定します。
1)変数 JAVA_HOMEを追加して、値に C:\Program Files\Java\jdk1.6.0_27 を設定します。
2)変数 path に、「;C:\Android\android-sdk\platform-tools;C:\Android\android-sdk\tools;%JAVA_HOME%\bin」を追加します。
3)コマンドプロンプトで、
・javacコマンドを実行してヘルプが表示されることを確認します。(javaパスの設定確認)
・aapt v コマンドを実行(Android-sdkパスの設定確認)
・android list コマンドを実行(Android-sdkパスの設定確認)
5.Titanium Studioのインストール
1)Titanium Studioのインストーラを起動して、「C:\Program Files\TitaniumStudio」にインストールします。
2)Titanium Studioを起動して、ワークスペースを指定します。
※ ワークスペースのパスも日本語が入ってない方が安全です。
6.HelloWorld
1)ウイルス対策ソフトを停止します。(少なくともMicrosoft Security Essentialsのリアルタイム保護は干渉します)
2)create projectで、Titanium Mobile Projectを選択します。
・Project name:HelloWorld
・App ID:com.hogehoge.HelloWorld
・Titanium SDK Version:1.7.2 Androidを選択
※ 初回のみ configureのリンクを開いて、Android SDK DirectoryにSDKのパス 「C:\Android\android-sdk」を設定します。
3)Run - Run で、コンパイルとエミュレータで実行します。
※ 特に初回起動時は3分とか5分とか時間がかかるので、諦めないで待つこと。
※ エミュレータが起動したら、画面のロックを解除すること。
4)画面に「I am Window 1」と表示されれば成功。
7.Kitchen Sinkのコンパイル&実行
1)ウイルス対策ソフトを停止します。(少なくともMicrosoft Security Essentialsのリアルタイム保護は干渉します)
2)左下のSamplesタグを開き、Titanium Mobileのツリーからkitchen Sinkを右クリックして Import Sample as project・・・を選択します。
3)Run - Run Configurationsから、Android API: Google APIs Android 2.2、Screen:HVGA を指定します。
4)Run - Run で、コンパイルとエミュレータで実行します。
※ 特に初回起動時は3分とか5分とか時間がかかるので、諦めないで待つこと。
※ エミュレータが起動したら、画面のロックを解除すること。
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